【面会交流の取り決め例】ルールが守られない時の対処法や注意点を解説
面会交流の取り決め例について知りたい方は必見。この記事では面会交流の取り決め例を始め、頻度・場所・受け渡し方法などを解説します。この記事を読めば、面会交流のルールが守られない時の対処法を把握できるようになります。
離婚後の面会交流は、「どんな内容を決めるべきか分からない」と不安を感じている方も多いはずです。
実は、面会交流の取り決め例をあらかじめ把握しておくと、スムーズに話し合いを進めやすくなります。頻度・場所・子どもの受け渡し方法などの項目は多岐にわたるため、書面化しておけば認識のずれも防げるでしょう。
この記事では、面会交流の取り決め例や注意点を解説します。この記事を読むと、取り決め内容をイメージしやすくなり、相手がルールを守らない場合の対処法も把握できます。
面会交流の取り決め内容は、具体的に書面化するようにしましょう。
目次
面会交流の取り決め例の内容
面会交流の取り決め例の主な内容は以下の通りです。
- 頻度を決める
- 日程を決める
- 実施方法を決める
頻度を決める
面会交流の頻度とは、非監護親が子どもと会う回数を指します。月1回が適切なケースもあれば、週1回が望ましいケースもあり、一律には決まりません。子どもの年齢や意思、双方の生活状況などを総合的に考慮した上で、無理のない回数を設定することが大切です。
日程を決める
日程は「毎月第3日曜日の10時〜16時」のように、曜日と時間帯を具体的に定めるのが一般的です。ただし、どこまで細かく決めるかは子どもの年齢や意思、双方の生活スタイルによって異なります。画一的なルールはなく、実情に合わせた柔軟な設定が求められるでしょう。
実施方法を決める
実施方法とは、面会交流をどのような形で行うかを指します。宿泊を伴う面会を認めるか、学校行事への参加を許可するか、手紙や写真のやり取り、電話やLINEでの連絡を行うかなど選択肢は多岐にわたります。子どもの状況や双方の事情を踏まえ、現実的な範囲で取り決めることが必要です。
面会交流の取り決め例
ここでは面会交流の取り決め例を紹介します。
- 面会交流の日時
- 面会交流の場所
- 子どもの受け渡し方法
- 面会交流の回数
- 学校行事参加の取り決め
- プレゼントやお小遣いの取り決め
- 手紙と写真を送付する取り決め
- 当事者間の関係が円満な場合の取り決め
以下で簡潔な文例とともに見ていきましょう。
面会交流の日時
面会交流の日時は、開始時刻と終了時刻も定めておくと、子どもの受け渡しをスムーズに進められます。時間帯をあらかじめ決めておくことで「いつになったら子どもを返してくれるのか」というトラブルも防げます。記念日や休日に設定するケースも多く、双方の予定を考慮しながら決めましょう。
【文例】
面会交流の日時は、12月25日の午前9時から午後3時までとする。
面会交流の場所
面会交流の場所は、非監護親に委ねるケースが多く、あえて明記しないこともあります。ただし、子どもが幼い場合は、行き先をある程度限定しておくと監護親の不安を軽減できます。子どもの安全と双方の納得感を両立させる場所を選ぶことが大切です。
【文例】
- 面会交流の場所は監護親の自宅とする。
- 面会交流の場所は、●●広場または●●ショッピングセンター内のキッズスペースとする。
子どもの受け渡し方法
子どもの受け渡し方法は、当事者間でスムーズに連絡が取れている場合はその都度決めても問題ありません。しかし、頻繁な連絡が難しい状況では、場所・時刻・担当者をあらかじめ取り決めておく方がいいでしょう。駅の改札口など、第三者の目がある公共の場所を指定すると安心できます。
【文例】
監護親は非監護親に対し、午前9時に●●駅改札口において子どもを引き渡し、非監護親は監護親に対し、午後3時に●●駅改札口において子どもを引き渡す。
面会交流の回数
面会交流の回数は、子どもの予定や生活環境に配慮しながら設定することが求められます。回数を厳密に定めすぎると、やむを得ない事情で実施できなかった際に「約束違反だ」と指摘される恐れがあります。
「1回程度」などと柔軟な表現にしておくのがいいでしょう。
【文例】
- 子どもと毎月1回程度面会交流を行う。
- 子どもと1週間に1回程度面会交流を行う。
学校行事参加の取り決め
非監護親が運動会や授業参観などの学校行事に参加できるかどうかも、あらかじめ取り決めておくべき事項の1つです。参加を認める場合は、対象となる行事の範囲を明確にしておくと、後の認識のずれを防げます。子どもが両親の姿を学校で見られる環境は、精神的な安定にもつながるでしょう。
【文例】
- 子どもの入学式・卒業式・運動会・授業参観その他の学校行事への参加を認める。
- 学校行事の日程は1週間前までに連絡する。
プレゼントやお小遣いの取り決め
面会のたびに高額なプレゼントやお小遣いを渡すことは、子どもの健全な成長の観点から望ましくありません。プレゼントは誕生日やクリスマスなど特別な機会に限定し、お小遣いも上限額を設けておくと、双方の認識をそろえやすくなります。金銭的な面まで明文化しておくことが、後のトラブル防止につながります。
【文例】
- プレゼントのやり取りは、子どもの誕生日・クリスマスに限る。
- プレゼントやお小遣いの金額は1回につき5,000円までとする。
手紙と写真を送付する取り決め
事情によって直接の面会交流がすぐに実施できない場合、手紙・写真の郵送を通じた間接的面会交流という方法があります。まずは間接的な交流から始め、段階的に直接の面会へ移行するケースも少なくありません。双方の負担を抑えながら親子の絆をつなぐ手段として有効です。
【文例】
- 非監護親が子どもに手紙を送付することを認め、監護親はこれを妨げない。
- 監護親は月に1回程度、子どもの写真と近況報告の手紙を非監護親に送付する。
当事者間の関係が円満な場合の取り決め
当事者間の関係が良好であれば、細かな条件を決めず、その都度話し合いで内容を調整する方法も選択肢の1つです。ただし、この場合も「子どもの利益を最優先に誠実に協議する」という基本方針だけは書面に明記しておくことが大切です。万一関係が悪化した際の指針になります。
【文例】
面会交流の日時・場所・方法等は、子どもの利益を最優先としつつ、当事者(父母)間で誠実に協議して定める。
面会交流の取り決めの注意点
面会交流の取り決めに対する注意点として、以下が挙げられます。
- 子どもの負担を考えてルールを決める
- 面会交流ルールは具体的に決める
- 面会交流ルールは後で変更できる
子どもの負担を考えてルールを決める
面会交流では、子どもの福祉を最優先にルールを設定することが原則です。部活動や友人との約束があるにもかかわらず「毎日17時に面会する」といったルールは、子どもに負担がかかります。子どもの生活リズムや年齢に応じた予定を尊重しながら、無理のないルールを決めましょう。
面会交流ルールは具体的に決める
面会交流のルールは、できる限り具体的に定めておくことが必要です。あいまいな取り決めはトラブルを招くだけでなく、ルールが守られない際に間接強制などの法的手続きが取れなくなる恐れもあります。最低限、以下の3点は明確に定めておきましょう。
- 面会交流の日時や頻度
- 面会交流の時間
- 子どもを引き渡す方法
面会交流ルールは後で変更できる
一度決めた面会交流のルールは、状況の変化に応じて変更できます。子どもの成長とともに生活環境や本人の意思が変わることもあり、当初のルールが合わなくなるケースは珍しくありません。
変更する際はまず夫婦間で話し合い、合意が得られない場合は家庭裁判所の調停・審判手続きを利用する方法があります。
面会交流のルールが守られない時の対処法
面会交流のルールが守られない時の主な対処法は以下の通りです。
- 面会交流調停の申し立て
- 履行勧告の申し立て
- 間接強制の申し立て
- 慰謝料の請求
状況に応じた対処法があるので詳しく見ていきましょう。
面会交流調停の申し立て
両親間の話し合いだけでルールを決めた場合、相手が応じなくなったときに法的手段が取りにくくなります。そのため、家庭裁判所への調停申し立てを検討しましょう。
調停で合意に至らない場合は審判へ移行し、裁判所がルールを決定します。調停・審判による取り決めがあれば、履行されなかった時に法的手続きを取ることも可能です。
履行勧告の申し立て
調停または審判で面会交流の内容を決めた場合、相手が従わないときは家庭裁判所に履行勧告を申し立てられます。履行勧告とは、裁判所から相手方に対して取り決めを守るよう促す手続きです。
履行勧告に強制力はないものの、裁判所という公的機関から直接働きかけることで、相手がルールに従う可能性が高くなります。費用がかからず口頭でも申し立てられるため、最初に活用を検討すべき手段といえるでしょう。
間接強制の申し立て
調停または審判で取り決めた内容が守られない場合、「間接強制」という法的手続きを利用できます。間接強制とは、ルールに従わない監護親に対し、従うまでの間一定の金銭(間接強制金)の支払いを命じる制度です。
例えば「面会に応じない場合は1回につきいくら支払うこと」と裁判所が命令することで、相手の履行を促します。ただし、間接強制が認められるには取り決め内容が具体的であることが前提です。
また、命令が出ても監護親が応じない場合、面会交流の実施は強制できない点に注意しましょう。
慰謝料の請求
面会交流に不当に応じない監護親に対しては、慰謝料を請求するのも手段の1つです。面会交流を拒否されたことで負った精神的苦痛に対する賠償金を、慰謝料として請求できる可能性があります。
ただし、慰謝料請求が認められる可能性があるのは、具体的な取り決めがあり、面会交流の拒否が悪質かつ違法性のあるケースだけです。仮に慰謝料請求が認められたとしても、監護親が面会交流に応じなければ、面会交流は実施できません。
面会交流の取り決めに関するよくある質問
以下では、面会交流の取り決めに関するよくある質問に答えていきます。
- 面会交流の頻度や時間は?
- 面会交流の取り決めはしなくていい?
- DVがあったとき面会交流は認められる?
面会交流の頻度や時間は?
面会交流の頻度は月1〜2回、時間は数時間から半日程度が多い傾向です。夏休みや冬休みなどの長期休暇中に数日間の宿泊交流を加えるケースも見られます。
ただし、子どもの年齢・生活リズム・親の勤務状況などによって異なるため、正解はありません。双方が納得できる内容を話し合いで決めることが大切です。
面会交流の取り決めはしなくていい?
面会交流の取り決めは法的な義務ではありません。しかし、子どもがいる場合は、充実した親子交流の実現とトラブル防止の両面から、取り決めを行っておくことをおすすめします。取り決めがなければ、相手が応じなくなった際に法的手段を取りにくくなるからです。
合意書・公正証書・調停調書などは、状況に応じた方法で書面化した方がいいでしょう。
DVがあったとき面会交流は認められる?
DVや虐待が認められるケースでは、子どもの安全を最優先に考え、面会交流が制限または一時中止となる場合があります。ただし、完全に禁止されるとは限らず、支援員の立ち会い実施など条件付きで認められることも少なくありません。
いずれの場合も、裁判所が子どもの福祉を中心として慎重に判断します。DVの状況がある場合は、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。
まとめ│面会交流の取り決めで不安な方は弁護士にご相談を
この記事では、面会交流の取り決め例として、日時・場所・回数・受け渡し方法・学校行事への参加などの項目を解説しました。取り決めを行う際は、子どもの負担を最小限に抑えながら、内容をできる限り具体的に書面へ残すことが大切です。
ルールが守られない場合は、調停の申し立て・履行勧告・間接強制・慰謝料請求といった段階的な手段を取ることができます。面会交流の取り決め例はケースバイケースで、どの方法が最適かは個々の事情によって異なります。
「何から始めればいいか分からない」「相手との交渉に不安がある」という方は、ぜひ一度、法律事務所への相談をご検討ください。離婚問題の実績豊富な弁護士が、状況に応じた適切なアドバイスを提供いたします。
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